2020.09.01 16:03四月になれば彼女は自分がまさに考え、悩んでいたことに対して、新しい発見とそしてとてつもなく言葉にし難い熱い感情を、思い切り彷彿とさせた小説。これこそ、天才こそなしえるわざだな…と感嘆した。あとがきであさのあつこが、同業者として恐怖と焦燥を覚えるところまで共感できてしまったくらいだった。この小説は、主人公たちが悩み悩まされて、答えが見出せないことを、見事に周りの人間が言葉にしてくれる。伏線の回収、とまでは言わないもの...