夕方の新幹線

自立している自分が好きだ。

実家から大阪に帰り、新幹線を降りる。さっきまでは着ていたセーターだけでは寒かったのに、新大阪駅はあったかかった。人混みに紛れて、エスカレーターの右側に立つ瞬間が好きだ。

新幹線の窓から外を見るのが好きだ。
さっきまで土砂降りだったのに、名古屋を過ぎたあたりから辺りは緑緑しい田んぼと綺麗な水色の空で、夕方なのにまだこんなに明るいと、思わせてくれる夏の空だった。

その景色を見つけた時は、ゲームやNETFLIXを止めて、音楽を聴きながら窓の外を見つめる。そして、眠くなって、あっという間に駅に到着する。

幼馴染と将来の話をして、自信を持って自分の意見を言えたことが、今の自分の背中を押しているのか、

ここ1年はやらなかった自炊を、する気になった。彼女からの佃煮の贈り物のおかげかもしれない。ありがとう。

部屋を片付けた。
明日から頑張ろうと思えた。これも久しぶりの感覚だった。多分必要だったのは、睡眠と、母の手料理だったのかもしれない。

この有給は有意義だった。

新幹線の景色を、写真に収めることはやめた。どうしてもうまく撮れない。撮っても、その時の美しさは戻ってこない。

いろんな感情が、その時の、私の見る景色を彩るからだと思う。

お金はない。でもどうにかなる。今生きれてるから。明日死んでも悔いがないように、生きれてる気がするから。

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